愛知県豊橋市が豊橋公園で進めてきた新アリーナ計画に伴う発掘調査で、旧豊橋球場の下から江戸時代の武家屋敷地の遺構などが見つかった。市教育委員会は2月1日、確認された遺構や遺物を紹介する現地説明会を開く。
発掘調査は2024年4月に始まった。今年2月中旬までの予定で、グラウンドの中心部分(約5300平方メートル)で発掘調査が行われ、江戸時代中期~幕末の吉田藩士の武家屋敷地と、8世紀に設けられた奈良時代の役所「渥美郡衙(ぐんが)」の井戸跡など、弥生時代~近世にかけての遺構が複数見つかった。
市文化財センターによると、約9割は近世の遺構という。武家屋敷地からは、江戸中期から幕末にかけての中級、上級武士の屋敷跡5カ所が見つかった。市内で5カ所の屋敷跡が一度に見つかったのは今回が初めて。うち1カ所から、改造を繰り返して整備されたひょうたん型の池や導水遺構の跡が見つかった。庭園跡の一部とみられ、江戸時代の武家屋敷地で庭園遺構が確認されたのは三河地域で初めて。
また、武家屋敷地を南北に貫く、幅約3・5メートル、長さ約90メートルの道路「裏袋小路」の跡も見つかった。
ずっと政治・行政の中心地だった豊橋公園周辺
遺構からは、中国からの輸入…